事業承継後も企業を活性化させ、継続的に成長するためには、先代経営者の取り組みを大切にしつつ、時代の流れに応じた新たな挑戦も必要となります。また、経営理念に共感し、事業承継後もともに挑戦を続けてくれる仲間を作るためにも、経営理念の再構築が大切です。
経営理念を再構築するにあたって鍵となるのが、経営理念や想いなどを通して、顧客や従業員にとって自社の価値を最大限に高める取り組みを指す「ブランディング」です。
これから事業するにあたり、外部への発信を立案したり、社員を採用したり、さまざまな投資活動を行っていくと思われます。同じ時間や労力をつぎ込むのであれば、ブランディングを考慮した上で、お客様視点で差別化されたポジションを築くことで効率的に行うことができます。
独自のポジションを築くことができれば大手競合他社との争いに巻き込まれることなく、優良顧客を広げることも可能となっていくのです。
ブランディングにおいてまず大切なのは『相手に共感してもらうこと』です。
自社ブランドに対して顧客のロイヤリティや共感性を最大限に高めることで、独自の付加価値を創造し「競合他社との差別化を実現させる」活動のことを指します。
自社独自のブランド価値を決めるのは、「自社」ではなく、あくまで「お客さま」であるため、
一方的に自社の想いを伝えるのではなく、心底共感してもらえるような伝え方をする必要があります。
ただし、経営理念の浸透には時間がかかるため、ブランディングは短期間で簡単に高められるものではなく、長期的な目線で取り組むことが重要です。そのためには、「誰に対して提供しているものなのか」、「自社が社会に提供している価値」、「自社の可能性」、「自社が大切にしているもの・足りないもの」を整理し、未来を描くことがポイントになります。今後の方向性や取り組むべき課題が明確になり、将来にわたって活躍できる企業になるでしょう。
近年、商品やサービスのみならず企業内部にも必要とされており、インナーブランディングとアウターブランディングがあります。
お客さま個人の良いところ、技術があるところや、こういう仕事がしたいという熱意を、整理し、宣伝することで
まとまったプレゼンテーションができ、個人の価値が高まり、望みの仕事が指名で来るようになります。